不動産用語集た行

【対抗関係】たいこうかんけい
ある人が,相手方の権利を認めることもできるし,否定することもできるという場合に,相手方に対して,「対抗できる」関係にあるという。たとえば,AがBとCに土地の所有権を二重譲渡し,Bが先に登記を備えた場合には,Bは,Cの土地所有権を認めることも否定することもできる関係にあるため,BはCに「対抗できる関係にある」という。

【代理人と使者の違い】だいりにんとししゃのちがい
「代理人」は,代理権の範囲内で,代理人自身がいかなる法律行為をするか決めて意思表示をする。これに対して,「使者」は,本人がいかなる法律行為をするか決め,その意思表示を伝達するにすぎない。

【建物】たてもの
屋根及び周壁又はこれに類するものを有し(外気分断性),土地に定着した建造物であって(定着性),その目的とする用途に供し得る状態にあるものをいう(用途性)。

【建物図面】たてものずめん
敷地及び建物の一階の形状を図示し,主たる建物又は附属建物の別,附属建物の符号,方位,敷地の地番及び隣地の地番を記載して,建物の位置及び形状を明確にした図面。また,隣地との境界等からの距離が記載されている。

【建物表題登記】たてものひょうだいとうき
登記されていない建物について、初めて登記簿の表題部を開設し、その物理的状況を明らかにする登記。

【他人物売買】たにんぶつばいばい
他人の所有物または他人に属する権利を目的とする売買。他人の所有物や権利を目的とする売買も法律的には有効である。売主が買主に目的物を引き渡すことができない場合,売主は売買契約の債務不履行責任を負うことになる。

【短期譲渡所得】たんきじょうとしょとく
譲渡した年の1月1日現在の所有期間が5未満の場合の譲渡所得
 例)居住用資産の税率
    所得税30.63%(復興特別所得税を含む)
    住民税9%

【担保不動産競売】たんぽふどうさんきょうばい
債権の回収を目的とする法的手続き。
民事執行法に基づき、債権者の申立により裁判所が実施する。
不動産担保権の実行をする方法の一つである。他に担保不動産収益執行がある。

【地積】ちせき
水平投影面積で表す土地の面積のことである。平方メートルを単位として定め,1平方メートルの100分の1(宅地及び鉱泉地以外の土地で10平方メートルを超えるものについては、1平方メートル)未満の端数は切り捨てる。

【地積測量図】ちせきそくりょうず
方位,地番,隣地の地番並びに地積及び求積の方法を記載した図面である。また境界標の種類の記載,各境界点間の距離及びその境界点の座標値も記載されている。

【地目】ちもく
土地の主たる用途により定める不動産登記上の土地の種類であり,23種類に区分される。(田,畑,宅地,塩田,鉱泉地,池沼,山林,牧場,原野,墓地,境内地,運河用地,水道用地,用悪水路,ため池,堤,井溝,保安林,公衆用道路,公園,雑種地,鉄道用地,学校用地)

【長期譲渡所得】ちょうきじょうとしょとく
譲渡した年の1月1日現在の所有期間が5年を超える場合の譲渡所得
 例)居住用資産の税率
    所得税15.315%(復興特別所得税を含む)
    住民税5%

【貼付】ちょうふ
貼り付けること。慣用読みでは「てんぷ」とも読む。
例)「印紙を貼付する」

【直通階段】ちょくつうかいだん
建物の上階または地下階から、地上などに避難するための階段。建物規模や用途によって階段部分の幅や数などが建築基準法により定められている。

【賃貸事例比較法】ちんたいじれいひかくほう
まず多数の新規の賃貸借等の事例を収集して適切な事例の選択を行い、これらに係る実際実質賃料(実際に支払われている不動産に係るすべての経済的対価をいう。)に必要に応じて事情補正及び時点修正を行い、かつ、地域要因の比較及び個別的要因の比較を行って求められた賃料を比較考量し、これによって対象不動産の試算賃料を求める手法である(この手法による試算賃料を比準賃料という。)。

【通常の必要費】つうじょうのひつようひ
目的物についての公租公課,現状に必要な補修・修繕費など。

【定期借家】ていきしゃっか
契約の更新がない契約で、契約期間が終了した時点で確定的に契約が終了する契約。

【抵当権】ていとうけん
債権者(金銭消費貸借の貸主等)から債務者(金銭消費貸借の借主等)に対する特定の債権を担保する為、不動産等に設定なされる。

【撤回】てっかい
意思表示をした者がその意思表示の効果を将来に向かって消滅させること。

【手付】てつけ
売買契約・請負契約・賃貸借契約などの有償契約において,契約締結の際に,当事者の一方から他方に対して交付する金銭などの有償物のこと。

【天空率】てんくうりつ
前面道路の反対側から上空を見上げた地点で、「計画したい建物によって生じる空の面積」を求める。同様に「道路斜線制限内の建物によって生じる空の面積」を求める。「計画したい建物で生じる空の面積」と「道路斜線制限内の建物で生じる空の面積」を比較して「計画したい建物の空の面積」が大きければ、道路斜線を超えて建築することが可能となる。
天空率は、上記の道路斜線だけでなく隣地斜線や北側斜線でも緩和することができる。

【登記】とうき
法に定められた一定の事柄を帳簿や台帳に記載すること。一般には権利関係などを公示するため法務局(登記所)に備える登記簿に記載すること,又は,その記載をいい,単に登記というときは,不動産登記を指すことが多い

【登記印紙】とうきいんし
登記事項証明書などの請求に係る手数料の支払いのために発行されていた印紙の一種。平成23年4月1日以降は発行が停止され、現在は、登記事項証明書などの請求に係る手数料の支払いは収入印紙でするものとされている。ただし現在でも、2011年3月31日以前に発行された登記印紙を登記事項証明書などの請求に係る手数料の支払いに使用することができる。

【登記識別情報】とうきしきべつじょうほう
登記申請をした申請人が登記名義人となる場合(例:不動産の売買による所有権移転登記や金銭消費貸借の債権を担保するための抵当権設定登記)において、当該登記が完了したときに登記官から当該申請人に対して通知される数字とアルファベットの組み合わせ12桁からなる情報。登記権利者及び登記義務者が共同して権利に関する登記の申請をする場合などには、申請人は登記義務者の登記識別情報を提供しなければならない。

【登記済証】とうきずみしょう
登記名義人表示変更・更正登記または抹消登記以外の権利に関する登記などが完了したときに、当該登記申請書に添付された登記原因証書または申請書の副本に、申請書の受付年月日、受付番号、順位番号および登記済の旨を記載し登記所の印を押捺して登記権利者に還付された書面。一般に権利証または登記済権利証と呼ばれることがある。登記権利者及び登記義務者が共同して権利に関する登記の申請をする場合などには、申請人は登記義務者の登記済証を提出しなければならない。平成17年3月7日に改正不動産登記法が施行され、オンライン庁と指定された法務局より順次登記識別情報に切り替えられている。

【同時履行の抗弁権】どうじりこうのこうべんけん
双務契約の当事者の一方が履行の請求を受けた場合でも,相手方の履行の提供までは自己の履行を拒絶できる権利。売買契約において,買主が売買代金を支払わずに目的物の引渡しを請求した場合,売主は売買代金と引き換えに出なければ目的物を引き渡さないとして,目的物の引渡しを拒絶できる。

【トータルステーション】とーたるすてーしょん
距離を測る光波測距儀と,角度を測るセオドライトとが一体化した測量機器。距離と角度を同時に観測することができ,観測により得られた角度と距離から新点の平面的な位置(座標値)を容易に求めることができる。

【登録免許税】とうろくめんきょぜい
不動産、船舶、会社、人の資格などについての登記、登録、特許、免許、許可、認可、認定、指定及び技能証明について課される税金であり、不動産の登記申請時には登録免許税法により定められた額の登録免許税を納める必要がある。ただし、登記申請の内容によっては減税や免税の措置がある場合がある。不動産登記申請に関する登録免許税の納付の方法は、現金で納付をしその領収証書を登記申請書にはり付けて提出する方法、収入印紙を登記申請書にはり付けて提出する方法、登記申請を電子申請(オンライン申請)した場合の電子納付による方法がある。

【道路斜線制限】どうろしゃせんせいげん
道路斜線は、前面道路の反対側から定められた勾配(角度)内に建物を建てるように決められている。その勾配は、住居系地域で1.25、商業系と工業系地域は1.5と定められている。住居系地域に建物を建てる場合は、商業系や工業系地域に比べて制限が厳しい。また道路斜線制限は、天空率という法律によって緩和をすることができるので一部道路斜線を超えて建築できることができる。

【特殊価格】とくしゅかかく
文化財等の一般的に市場性を有しない不動産について、その利用現況等を前提とした不動産の経済価値を適正に表示する価格をいう。
特殊価格を求める場合を例示すれば、文化財の指定を受けた建造物、宗教建築物又は現況による管理を継続する公共公益施設の用に供されている不動産について、その保存等に主眼をおいた鑑定評価を行う場合である。

【土地合筆登記】とちごうひつとうき
数筆の土地を合併して一筆の土地とする登記をいう。

【土地分筆登記】とちぶんぴつとうき
一筆の土地を分割して数筆の土地とする登記をいう。

【取消し】とりけし
瑕疵のある法律行為の効力を過去にさかのぼって消滅させることであり,取消しがなされればはじめから無効であったことになりますが,それまでは有効なものとして取り扱われる。

【取引事例比較法】とりひきじれいひかくほう
まず多数の取引事例を収集して適切な事例の選択を行い、これらに係る取引価格に必要に応じて事情補正及び時点修正を行い、かつ、地域要因の比較及び個別的要因の比較を行って求められた価格を比較考量し、これによって対象不動産の試算価格を求める手法である(この手法による試算価格を比準価格という。)。
取引事例比較法は、近隣地域若しくは同一需給圏内の類似地域等において対象不動産と類似の不動産の取引が行われている場合又は同一需給圏内の代替競争不動産の取引が行われている場合に有効である。